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新型インフルエンザの混乱
2009.11
新型インフルエンザは、今年5月からずっと騒がれてきましたね。
すでにかかってしまったお子さんもたくさんいらっしゃると思います。

5月以来11月はじめまでに、900万人の方が新型インフルエンザに罹患しています。
なくなった方は11月第一週現在で57人。15万人に1人亡くなっているということになります。
季節性インフルエンザの死亡率は0.1% 、1000人に1人といわれていますから、新型インフルエンザは、通常のインフルエンザにくらべ、重い病気ではなさそうです。
一番ちがうのは、子どもがたくさんかかっているということです。
また、肺炎の発生率が高いということもわかっています。
季節性インフルエンザでは、重症になるのは御老人が多いですが、今年は子どもが圧倒的に多いです。

夏休みあけは中高生が中心でしたが、最近の傾向としては、次第に年少児の割合が増えてきています。
小学校、中学校での流行は、学校生活に大きく影響しています。11月のはじめには、学級閉鎖数が千葉市全体で78という日がありました。
合唱祭などのイベントをきっかけに、感染がひろがることが多いようです。
勉強の進度など、これからの調整がとても大変でしょう。

軽い病気とはいっても、感染する患者さんが増えてくれば、中には重症な患者さんもでてきます。重症な患者さんが増えれば、医療現場は混乱します。充分な治療をうけられない子どもがでてしまっては大変です。
みんなで、感染をひろげないように、協力しましょうね。

これからは幼稚園の発表会の季節。発表会など、子どもが集まる会をきっかけに、インフルエンザ感染が拡大することが心配です。
子どもたちががんばって練習してきた、発表会や運動会。多少熱があっても、出してあげたいですね。
でも、そこは集団生活のマナー。万が一熱がでてしまったりした場合には、お休みする勇気も必要です。
無理に出席させて、具合が悪い中での思い出を作っても、子どものためにはなりません。
千葉市のきまりで、発熱した日を含めて8日間(月曜日から熱がでたら翌週の月曜日まで)は、学校幼稚園保育園はお休みすることが必要です。他の市の方は、もう少しちがった基準で対応している場合もあります。ちょっと長いお休みで、お父さん、お母さんもお仕事の手配など大変だと思いますが、子どもたちの命を守るため、ご協力をお願いします。
新型インフルエンザのワクチンについても、皆さん気がかりだと思います。厚労省は就学前のこどもたちへの優先接種をはじめてほしいと要望を出しました。しかし、実際、ワクチンの流通の問題などで、うまく開始できないのが現状です。現時点で、千葉市の小児科には、基礎疾患のある子どもたちのためのワクチンがようやく半分くらいとどいた状況です。医療従事者でさえ、まだ全員接種できているわけではありません。
今後ワクチンが手に入り次第、できる限り接種していきますが、普段の診療も忙しい時期で、なかなか接種がすすみません。
お休みを返上して接種しても、希望者全員に早期に接種はできません。幼稚園、保育園、学校などで、集団で接種するなど、画期的な対策が必要だと思います。わたしも働きかけをしていきますが、行政や教育機関の、積極的な行動を期待したいですね。


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