院長コラム
チャイルドシートしめていますか?
楽しいおでかけ。みんなで車にのっておでかけするのは楽しいですね。みんなでお話ししたり、歌をうたったり、しりとりしたり・・・子どもたちは遊びの天才、いくらでも楽しい時間がすごせますね。
でも、車で町をはしっていると、ときどきとても怖い光景を目にします。
助手席に立って、ダッシュボードに顔をのせて前を見ていたり、後部座席の床に立って、 運転席と助手席の間から前をのぞいていたり、子どもの足が、後ろの窓から見えてたり(シートにねっころがっているのでしょうか・・・)
6歳未満のこどもにチャイルドシートを使用することは、法律で決まっています。
ところが、JAFの調査では、チャイルドシートを使用しているのは、6歳未満の子どもたちの6割弱だそうです。乳児用シートを卒業したあたりから、使用率が低下するようです。
赤ちゃんが小さいころは、チャイルドシートに座らせるのはそれほど大変ではないですね。
でも、少し大きくなると、嫌がって泣いたり、自分で抜け出したり、することもあるかもしれないです。泣いちゃってかわいそう・・・後ろの座席に座っていれば大丈夫?
お母さんが抱いているから大丈夫?いえいえ、それはとても危険です。
前述のJAFの調査からは、様々な事故の例があがってきています。
★頭や体を強打した
- 信号待ちで追突され、小学生がフロントガラスに激突して死亡した。
- 後部座席で子どもがたちあがり、バランスを崩して頭をシートレールにぶつけて頭蓋骨陥没骨折した。
- ベルトがゆるくて滑り落ち、前歯を折った。
ジェットコースターにのるとき、シートベルトやストッパーをしめずに子供をのせることはしないですよね。車はジェットコースターよりもはるかにスピードが出ています。
お母さんの膝に抱かれて後部座席に座っていても、衝突や急ブレーキの衝撃でかかる加速度は100kg以上になります。お母さんの体が子どもの体を押しつぶすことにもなりかねません。チャイルドシートなしに車でドライブはありえません!
このほかにも・・・
★ドアや窓に手や足をはさんだ!
- 兄弟がパワーウィンドウをいたずらして、首が挟まって死亡する事故もおきています。
★食べ物などをのどに詰まらせた!
- アメやお菓子食べていてのどに詰まらせる事故があります。運転中なので処置ができずに、取り返しのつかないことになることも。
★閉じ込められた!
- 子どもを車にのこしてちょっと離れたすきに、子どもが車のキーを内側からロックしてしまい、閉じ込められてしまう事故。暑い時期は数分で熱中症になってしまいます。
★その他
- 後部座席でシートベルトを伸ばしきったら、固定機能が働いてベルトが巻き取られる一方になり、こどもの首がしまって外せなくなった。
- 子どもが車内で遊んでいるうちにギアをまわしてしまい、車が動いて家にぶつかった。
- 夏にチャイルドシートに座らせようとしたら、金具が熱くなっていて、太ももにふれてやけどしてしまった。
などなど、こわい事例がいっぱいです。
- もちろん、チャイルドシートは必ずつけましょう。(正しくつけることが必要です。)
- 子どもには、普段から車のハンドルやギアに触らせないようにしましょう。
- 車にはどんなに短時間でも子どもを残すことはやめましょう。
- 窓のチャイルドロックを使用しましょう。
- 車の中での飲食は、特に小さい子の場合には避けましょう。(幼児に飴を食べさせるのは、車の中でなくても窒息の危険があります)
車社会は便利ですね。でも、子どもの命を奪う危険と隣り合わせです。「多分大丈夫」は、一歩間違えば、大事故です。ルールを守って、安全に楽しみましょう。
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