院長コラム

2014年11月01日院長コラム

歯ブラシ事故に注意!

先日自転車で走っていたら、向かいから幼稚園くらいの女の子が2人、ようやく乗れるようになったばかりのような様子の補助なし自転車で走ってきました。なんと、お口に棒つきキャンデーをいれたまま!あっという間に通り過ぎてしまったので、声をかけそびれてしまいましたが、とても危ないことですよね。

歯ブラシも、のどにささってしまうことがあるのをご存知でしょうか。 先はとがっていないし、毎日口に入れて使っているものだから、ついつい油断してしまいがちですね。でも、実は事故がしばしばおこっているのです。

歯ブラシを口にいれたまま走ったりしてころんで、救急車で病院に運ばれた子どもの数は、平成23年までの5年間で230例に及ぶそうです。
頭が重いこどもたちが、歯ブラシを口にいれたまま転ぶと、歯ブラシの先には大きな力がかかり、のどの奥、上あご、などに深く刺さってしまいます。

  • のどの奥深くにささりそのまま折れてしまった例
  • 抜くことはできたが、翌日から熱がでて、その後呼吸困難が出現。ささったところの奥に膿がたまって気管の入り口を圧迫していたという例

など、こわい例がたくさんあります。
ころんだときにかかる力の方向によっては、脳にささってしまうことも考えられます。

歯磨きを毎日することは大切です。
でも、小さい子どもが1人で歯磨きするのは危険です。
毎日する歯磨き、毎日口にいれる歯ブラシだからこそ、危険は大きいのです。
幼児は、かならず親が見ている前で歯磨きをさせましょう。
大きい子でも、立ち歩きながらの歯磨きは絶対に禁止!兄弟がいる場合には、兄弟けんかも注意です。歯ブラシを口にくわえたまま、お母さんにとびついて、お母さんの背中で歯ブラシが押されてのどに刺さった、などという例もあるそうです。
小さい子どもが自分で手にもって歯磨きをするときには、奥まではいらないストッパーがついているものをつかうのもよいでしょう。

他の子どもにおきた事故は、我が子にも起こる可能性があるのです。まさか、うちは大丈夫と思わずに、予防に役立てることが大切ですね。