症状一覧

2010年05月01日症状一覧

解熱剤

解熱剤は使わないほうがよい、と聞いたことがあります。
使っても大丈夫なのでしょうか。

私の個人的な考えですが、熱が高くてつらそうなときには、使って楽にしてあげるのが良いと思います。その方が、水分がとれて脱水が防げたり、食欲が出たりして、体力が保てるからです。
しかし、解熱剤の使い方には注意が必要です。解熱剤として処方される薬の中にはいろいろ種類があります。小児科で処方される解熱剤の多くはアセトアミノフェン(アルピニー座薬、アンヒバ座薬、カロナール、コカールなど)という薬です。大量に使えば肝機能障害などの副作用はありますが、使用方法(1日2~3回、6時間以上あけて、など)を守ればあまり問題になることはありません。他に、イブプロフェン、プラノプロフェンなども使われることがあります。
その他に、メフェナム酸(ポンタール)、ジクロフェナックナトリウム(ボルタレン)、アスピリンなどの薬がありますが、これらは、特定の疾患(インフルエンザ、水痘など)に使うと脳症や脳炎の悪化につながるかもしれないというデーターがでており、慎重に使用すべきであると思います。また、使い方によっては低体温になることがあります。

解熱剤は、病気を治す薬ではありません。
発熱は、症状としては目立つものではありますが、熱を下げても、感染症自体が治るわけではありません。熱を下げないほうが、白血球がウイルスや細菌と戦う力が強くなって早く病気が治る、という考えもあります。
しかし、熱が高くて子どもがふーふー言っているのを見るのは親としても不安が募るでしょうし、はじめに書いたように脱水症などの誘因にもなります。使い方に注意して、上手に病気を乗り切れるように手伝ってあげる、という考え方で、解熱剤を使用してあげるのが良いと考えます。