症状一覧

2013年03月01日症状一覧

病気のときの入浴

病気のお子さんを連れてクリニックに受診にいらした保護者の方に、「おふろに入ってもいいですか?」とよく聞かれます。熱が出ていたり、咳がひどかったり、発疹が出ていたりすると親御さんも悩んでしまいますよね。
高熱が出ていたり、呼吸が苦しそうだったり、ぐったりと元気がないときなどは、入浴は控え、安静にして、お子さんの病状をよく見ることが必要です。でもお子さんが元気なら、熱があったり、咳・鼻水が出ていたりしても、入浴はしても大丈夫なことが多いです。汗をかいたりして、頭やからだがかゆくなってしまうとお子さんも不快だと思うので、清潔にしてあげることは必要です。ただ、長く浴槽に入っていると体力を消耗してしまうので、シャワーだけにしてサッと汗を流す程度でいいかもしれませんね。
病気、症状によって、少し入浴時の注意点も異なりますので、以下に説明を加えます。

<発熱>
高熱が出ていたり、悪寒がしたり、ぐったりしているときは入浴を控えましょう。38℃前後の発熱があっても、お子さんが元気なら入浴しても大丈夫なことが多いです。発熱しているときは汗もよくかきます。
朝でも、昼でも、お子さんの元気なときを選んで、サッとシャワーを浴びさせてあげるといいと思います。発熱時にからだを温め過ぎると体力を消耗するので、浴槽には入らずに短時間ですませましょう。

<水ぼうそう>
お子さんが元気なら、シャワーで汗を流す程度は大丈夫です。こすって水疱をつぶしたり、かさぶたを無理にはがしたりしないように注意してください。水疱にばい菌が感染して化膿してしまうこともあるので、浴槽には入らない方がいいです。

<じんましん・発疹>
じんましんなど、かゆみを伴う発疹が出ているときは、からだを温めるとかゆみが増すので、浴槽には入らずに、ぬるめのシャワーで、サッとすませましょう。

<とびひ>
とびひの部分は毎日シャワーできれいに洗い流し、その後医師の指示通りにケアすることが必要です。浴槽には入らないようにしましょう。とびひの部分を拭いたタオルで、他の部分は拭かないようにし、使用後のタオルは、よく水洗いしてから洗濯をしましょう。

<咳や鼻水、鼻づまりなどのかぜ症状>
お子さんが元気なら、疲れない程度に短時間で入浴するのがいいでしょう。おふろの湿気で、鼻水や痰もやわらかくなり出しやすくなります。鼻がかめない子は、おふろで練習するといいですよね。入浴後の鼻吸いも忘れずにしてあげてください。

<下痢>
下痢のときは、おしりがかぶれてしまうことも多いです。かぶれているおしりを拭くことで、皮膚の状態をさらに悪化させてしまいます。下痢の回数が多いときは大変ですが、できる限り、拭かずに、お湯できれいに洗い流してあげることが大事です。その後は、おしりかぶれの軟膏を塗って、次の下痢便から皮膚を守ってあげましょう。